【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「……相馬、すべてを見届けなさい。自分でやったことの最期を、見届けるんだ」
最期?
馬鹿言うな、最期にしてたまるものか。
命は巡る。
でも、沙耶は沙耶だけで、俺が愛した女も、沙耶だけだ。
例え、生まれ変わってきたとしても、それはもう、沙耶ではない、別のなにかである。
「死なせねぇ、守護聖の誇りにかけて」
相馬は採血し、それを沙耶の点滴にかけた。
そして、沙耶の頭を撫でる。
優しく、優しく、愛してると伝わるように。
「……沙耶、大丈夫だよ」
命は、奇跡の結晶だと昔、誰かが言ってくれた。
誰かが、俺を抱き締めて言ったんだ。