【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
そして、二年後。
京子が生まれた。
もう、“異端”とか、“異常”とか、そんな言葉をはく人間はいなくなっていた。
馬鹿馬鹿しい、和子にめちゃくちゃにされた人生は、どんどん、音を立てて、“崩れてく”。
その中で、俺の支えは、俺の血を分けた子供達だった。
この子達のためならば、何だってしようとそう誓った。
そして、和子は二人を愛してた。
実の子供として……愛してた。
“あの人”と“自分”に、似ていたから。
“俺”は、どう頑張っても、“あの人”にはなれなくて。
年も、時間も、環境も、心の強さも、性格も、顔つきも違う“あの人”に似ようなんて、無茶ぶりな話だった。