【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「相馬」
白衣を着た医者……この病院の院長であり、俺が昔、可愛がっていた直樹が駆け込んできた。
「っ……直樹さん」
震えるその声を聞き、直樹は微笑んだ。
相馬の肩を、優しく叩いて。
「沙耶は生きる。絶対に生かす。だから、そんな顔をするな」
ハッキリと、彼は断言した。
「……春馬兄さん、久しぶり。よく、帰ってきたね」
そして、俺にもそう微笑む。
「っ……沙耶さんを、助けて、やってくれ……!」
俺にはできることなど、何もない。
できると言えば、お願いだけ。
死に損ねたこの体でできることは、それだけで。
本当は、人を愛す資格なんてなかったのに。
相馬は、俺を許した。
だったら、俺は俺のできることをしよう。
子供たちの幸せのためならば、もう、何も惜しまない。
……そう、自分の命でさえも。