【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「んじゃ、行こっか!」
ベッドから降り、立とうとして、足を震わせる沙耶。
「あのさ、よく考えたら、片足で立てるよ」
俺に気にさせないために、右足で立ってみて、
「いける!いける!」
笑う、沙耶。
勘弁してくれ。
これ以上、俺の心を揺るがさないでくれ。
「……相馬?」
気がつけば、沙耶を後ろから抱き締めていた。
大人しく抱き締められ、沙耶は不思議そうに首をかしげる。