【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「私、ずっと、お祖父様が久貴を殺し、あの日、朝陽の死んだあの日、家を尋ね、私や大兄ちゃんを拐おうとした黒服も、貴方の差し金だと思っていたんです」
だから、祖父を憎んだ。
彼は、何をしたいのか。と。
彼に復讐することが、望みだったのに。
今、祖父を目の前にして、私は笑ってる。
「でも、違いましたね」
彼は、愛する人を守りたかった。
愛する家を、守りたかった。
でも、そのために手を汚してしまった。
ならば。