【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「相馬、あれって、可能?」
「……多喜子さんの救出と共に、お前が俺に頼んだことか?」
「ええ」
頷くと、彼はスマホを取り出して。
「……良いぞ」
そう、言ってくれた。
「ありがとう」
あれというのは、お祖父様の隠居の件である。
全ての罪を水に流し、お祖父様には、人の目のつかぬところで……多喜子さんと暮らしてもらう。
そうすれば、反論を唱えるものはいないだろうという、私なりの判断だった。