好きだなんて言えません



食べ終わった頃を見計らったのか

颯の知り合いの人は緑色のソフトクリームをひとつ手にこちらにやってきた




「うまかっただろ?この味をわかる日和ちゃんに俺のおすすめ抹茶ソフトをプレゼントしちゃう♡」


自信満々にもってきた抹茶ソフトは普通のよ

りも少し濃いめの色で見るからに美味しそう





「いいんですか?」

パァァっと効果音の付きそうなくらいテンションが上がってしまったようで、

「たーくさんたべな!今日は颯の奢りだ!」



笑いながらソフトクリームを渡してくれた





「いや、勝手に決めんなよ萊!」

すかさずツッコミをいれる颯に仲の良さを感じた



ていうか、この知り合いの人は萊(らい)さんというらしい。



「いいじゃねーかよ。お前はなんだ?女の子に払わせんのか〜」

おちょくるように小突いた萊さん



「…そりゃそうだけど萊が言うなってはなしだよ」


「そりゃ悪かった悪かった。
で、颯は次何たべる?」

< 37 / 42 >

この作品をシェア

pagetop