好きの海に溺れそう
「てかさっきからあたしら映画見てないね。消そう。そんでこれ見よ」

「あ、ちょっ。まだ忘れてねえのかよ!」



あたしがさっきのエロビデオを出すと夏樹が慌てた。



あたしは構わずにさっきの映画とエロビデオを交換する。



そして再生!



「やだ超やらし~。浜辺で谷間見せつけて走ってるじゃん。てかこれから何しちゃうの」

「…」



夏樹はさっきから画面から目をそらしてる。



いつも見てるくせに…。



それから夏樹と遊んでたら夜ご飯の時間になった。



「じゃ、あたし帰るね」

「ん、送ってく」



夏樹の家から歩いて駅まで行く。



一駅乗って、電車から降りた。



夏樹がなんか手をプラプラさせてる…。



この手はなんだ。



手を繋ぎたいの?



夏樹を見ると若干顔が赤い。



なんで今更そんな新鮮な反応すんだ…。



だけどプラプラさせたままだとあまりにもかわいそうなので、手を繋いでくっついた。



「なんかさー、今日久しぶりに遊んで思ったわ、俺」

「なに?」

「やっぱり好きだわ、杏光のこと」



あまりに直球な夏樹に少しとまどう。



それと同時に、ほんのちょっと夏樹に愛おしい感情が湧く。



あたしが夏樹と別れない理由の一つはこれ。



そこそこ長い付き合いで、愛着みたいなものがあるんだ。



もちろん第一は顔だけど。



「バカじゃない? ほら、早く帰るよ~」
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