好きの海に溺れそう
「じゃあこれ買ってきます…」



少し照れながらレジの方に行った海琉。



癒やされるわ、あれは…。



ラッピングされた商品を持って、海琉が戻ってきた。



「おつかれ。さー、お昼だお昼」



海琉の手を引いて店を出た。



ファミレス~。



「ちょ、早い早い早い!」

「お腹空いた~!」



着いたファミレスは激混み。



お昼時だからそりゃそうだ。



周りはカップルばっかり。



多分あたし達もそう思われてる。



ファミレスの前に置いてあった紙に『霜月』と書いた。



「なんで俺の名前…」

「海琉のおごりだから」



そう言うとあたしは、ファミレスの外に置いてある椅子に腰掛けた。



海琉はため息をつきながら隣に座った。



座ってるだけも暇なので、海琉をいじめて遊ぼう。



「付き合わないの?」

「何…いきなり…」



照れてる海琉が可愛すぎる…。



とても一歳差には見えません!



「付き合うとか…付き合わないとか…そんなんじゃないから…」

「何それ。あたしにはよくわからん。じゃあ両思いならどうすんの」

「それはー…まあ…付き合うけど…」

「それ付き合いたいってことじゃん」

「そうかなあ…」



そんな話をしてたら順番が来た。



30分もしなかったよね?



「あたしこのパスタ食べる~」

「あ、俺も」

「えー?だめ。海琉はこのハンバーグにしなさい」

「なんで…」



2人とも同じのを注文したら二つの物が食べられないじゃん。



「海琉はわかってないね」

「あのさ…一応俺のお金なんだけど…」

「うるさい」



結局、海琉にハンバーグを頼ませて、あたしはパスタを注文した。



「おいしー!」



このファミレスは、ファミレスの中でも美味しいって有名なの。
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