糖度高めな秘密の密会はいかが?
年上で口うるさい上司なのに、たまに見せる子供っぽいところのギャップは嫌いじゃない。

「煙草吸って来る」

日下部さんは早々とパスタセットを食べ終わり、喫煙所へと向かう。

私の目の前では吸わないけれど、社内でも喫煙所で良く見かける様になった。

今まではごくたまに吸っているだけだと思っていたが、吸う回数が増えてきた気がする。

戻って来た日下部さんはふんわりと煙草の移り香がした。

「最近、タバコの本数増えてませんか?」

「別に…お前には関係ない」

出たよ、お決まりのセリフ。

"お前には関係ない"───確かに私は彼女でもないし、関係がないのは分かっているけれど・・・。

煙草の本数が増えるのもストレスなのかな?

「食べ終わったら行くぞ。デザートは無しだ。帰りにまたどこか寄ってやるから」

「…けぇき食べたい…れす」

「食べながら話すな!」

時間が押し迫っで来たので私は急いでドリアを食べる。

まだ少し熱いドリアが口の中で広がり、舌が火傷した様な気がして少し涙目。

日下部さんはタブレットと睨めっこ。

またゲームの時間なんですね…。

「ほら、見て。完成予定図」

「わぁっ!?新しいお店ですか?」

「こないだ、お前が盗み見していた概要。車酔いしないんだったら車の中で見ていいよ」

盗み見とは人聞きが悪いが、それに近かったのは確か。

完成予想図らしき画像を目の前にパッと見せられて、また日下部さんの手元へしまわれた。

"お前には関係ない"って突っぱねて言ったくせに、今更また蒸し返すの?

やっぱり話すと言う事は、私には聞きたくない言葉が、状況が隠されている様でとてつもなく嫌な予感がした───・・・・・・
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