糖度高めな秘密の密会はいかが?
綾美は残業したくない!とゴネながら、日下部さんの後を追うように下膳しに向かった。

二人きりになると高橋さんは「照れ隠しじゃないですか?」と言った。

照れ隠し?日下部さんが??

「…怒らない程度に言うと、日下部さんは秋葉さんの事を危なっかしい妹みたいで放って置けないって言ってました。後は秘密ですけど…」

『後は秘密』という言葉は気になるけれど、これ以上の深追いは高橋さんにとってマイナスになるから良くない。

年上だし何だかんだと面倒見は良いから、妹の例えならば分かる気もする。

妹だとしたら、日下部さんにとっては恋愛対象外なのだろう。

「私は妹に見られてるんだから、恋愛対象外なんですよ、きっと…」

「そんな事はないと思いますけどね…」

「あっ、そんな事よりも高橋さん、私は先に戻るので綾美と二人でおしゃべりして下さいね」

高橋さんに気を遣い、綾美には内緒で企画開発部に先に戻ろうと思い席を立った。

下膳をしてから自販機コーナーの前に行くと日下部さんが女子に囲まれていた。

「今度、皆でカラオケ行きませんか?」
「忙しいと思うんで忘年会の後とかどうですか?」

商品流通部の女の子達かな?

彼女と別れたと噂が流れてるから、皆は必死にアピールしてるんだろうな。

見た目が若そうだから入社1~2年位の女の子達だと思うのだが、若いだけあって積極的で学生のノリが抜けていない感じが社会的には初々しい。

こんな事考えているだけで、私はもう若くはないのかな───・・・・・・
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