俺がずっと守るから
それでも1年半NYと日本で遠距離恋愛ができてたほどの仲の良さである2人は、政略結婚というより普通の恋愛結婚に等しい。
そしてそんな2人を彩葉も好いていた。
「そんなことより彩葉、婚約者が出来たんだって?」
「あー…、うん」
司様の突然の質問に急に歯切れが悪くなる彩葉。
ドクン、と心臓が不自然な音を立てる。
「three mellowの御曹司なんだろ?父さんも凄いとこから引っ張ってきたよなぁ」
感心した様子の司様。
が、彩葉の様子がおかしいことに気づいたのかその口はすぐに紡がれた。
「そういえば彩葉、明日の準備できてるのか?」
「あ、まだ…」
「よし、じゃあ準備しておいで?」
ポン、と頭を撫でて彩葉を部屋へ行くように促す。
素直にそれに従った彩葉はその場から離れ、必然的にこの場は俺と司様の2人になってしまった。