俺がずっと守るから



「俺ね、初めて本気で好きになったのが彩葉ちゃんなんだよ」

「…っ」

「だから本当はどんな手を使ってでも手に入れたいけど、それよりも何よりも、俺は好きな子の幸せそうな笑顔を見ていたい」



クローゼットからビニールの包みを出した三芳くんは、そう言って近づいて来る。




「だからね、」と三芳くんは続けた。




「これ、俺から好きな子へ渡す初めてのプレゼント。少しでも申し訳ないって思ってるなら、受け取って?」

「え……?」



少し大きなそれは、三芳くんの手でビニールが剥がされ露わになる。




「…!凄い…」


それを見た瞬間、私は目を奪われた。




パールピンクの、フィッシュテールシルエットのパーティードレス。


可愛くて、けど繊細なデザインのそれは、今まで見たことがない程綺麗だった。





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