紳士的?その言葉、似合いません!



寝て起きたら全部夢であることを期待していたけど世の中そううまくはいかないらしい。目が覚めた瞬間に感じた体のだるさと喉の渇き、そして目の前に眠るご尊顔に現実逃避をしたくなった。


だって職場の上司とよ?しかも彼氏と別れたその日によ?しかもしかもその前になんか怪しさ満点ではあるものの告白的なもの受けたんだよ?!冷静になれというほうが酷でしょ!?


あ、あれ?待てよ。そもそもあれ告白なんだろうか。手を出すとか体から陥落させるとか流されてとか言われたけど…あれ?どうなんだ?


恋愛とかお付き合いに関してわたしは玄人じゃない。どちらかと言えば素人よりだと思う。歴代彼氏の数も残念ながら片手で足りるぐらいだ。


そんなわたしにあれを理解しろと?仕事なら頑張るけどプライベートでそんなことをわざわざ理解しようと思うほどわたしは暇人じゃない。


とりあえずどうするべきか。寝起きの頭であっても答えをたたき出すのはすぐだった。つまりは逃亡である。


隣を確認。寝ていらっしゃる。よし。と気合いを入れたところでどうやら狸寝入りだった人に「いけない人ですねぇ」と再びベッドに引き込まれましたが。はっきり言ってかなりの恐怖体験でした。





< 19 / 94 >

この作品をシェア

pagetop