紳士的?その言葉、似合いません!



どうにかこうにか別れられないかと奮闘したがそのことごとくを潰されてその度に次に別れるようなことをしたらこれ以上の苦痛(という名の快楽地獄だったらしいが)を味あわせるから覚悟しろと言われ(脅され)たらしい。


それでも頑張った先輩はもはや勇敢とか勇気あるとかじゃなくて自殺志願者ではないんだろうか。兎にも角にも尊敬する。



「まぁそれでもほら、私は一般市民だし向こうは社長の肩書きついでにそれなりに名家の出だって言うじゃない?身分云々って現代じゃあまり聞かないけど現実的に考えれば無視できない一因でもあるわけで…」



それはわかる。中世ヨーロッパとか王族貴族平民みたいに現代じゃ明確に分かれているわけじゃないけど華族の血筋とかそういうのはまだあるし、歴史のある家の発言権とかは馬鹿にできない。


そういうところに一般市民が嫁入り、もしくは婿入りしようものなら今まで触れたこともないような礼儀作法だとか常識だとか、他にも諸々覚えなければいけないことがあるだろう。それは社会的に力のある人も同じだ。


愛の力でなんとかなる!なんて甘いことは考えない。そんなもんは現実を見ていない脳内お花畑のやつだけだ。



「こうなったら他の人見繕うしかないかなぁとお見合いでもなんでもしようとして秘密裏に進めてたんだけど何故かバレてね」



あの時は本当に死ぬかと思った…と哀愁漂う雰囲気の先輩に合掌しそうになった。





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