向日葵にさよなら。

「これかな」

「わあ、可愛くてきれいな色。これは何ていうお花なの?」

「ゼラニウムだよ。ゼラニウムには友情の意味があって、黄色のゼラニウムには【予期せぬ出会い】っていう固有の花言葉があるんだ」

「予期せぬ出会い、かあ。確かに、お花屋さんで松波くんに会うとは思わなかったな」

「僕も。びっくりしたけど、うちに来てくれて嬉しかった。これは、僕から君に贈るよ」


 ゼラニウム一本だけだと寂しいので、かすみ草を添えてラッピングしたものを彼女に渡した。
 少しだけ、彼女の頬が桃色に染まっていた気がしたけれど、きっと夕陽のせいだろう。


「買いにきたのに、もらっちゃってもいいの?」

「うん」

「そんなスマートに女の子にお花をあげちゃうなんて、誤解されても知らないよ?」

「えっ、誤解ってなに……」

「なんて、冗談だよ! どうもありがとう」


 
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