..恋の方程式..
「先生!自習しに来た。」

私は麻衣と別れてからもう一度
塾へ戻った。

「五十嵐さん。奥でやりー」

「うん。」

仲谷先生じゃない先生が私に言う。

職員室に仲谷先生の姿は見当たらない。

きょろきょろ周りを見たら
先生は隣の教室で
授業をしていた。

「おぅ!頑張りや!」

大好きな仲谷先生が私を見ていう。

「うん」

私は自習室から
仲谷先生の後姿を
見ている…



先生の広い肩も

腕まくりしているスーツも

紫色のネクタイも

黒縁のめがねも

すべてに胸がキュンとなった。

先生が時々ふりむく。

私はそれと同時にノートを書く。

目が合ったら
とてもじゃないけど
真顔でいられないから…

私は数学と理科しか先生の授業を
受けたことがないけど
先生は何でも教えれるみたいで、
高校生に英語の授業をしていた。

「Would you like to come with me?」

先生の英語の発音はなんだか
かわいい。

私はどんどんと先生に
惹かれていった。

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