最後の恋 【番外編: 礼央目線】
だけど、やっぱりこの時の選択は間違っていたのだと後になって死ぬほど後悔する事になる。


紫乃を傷つけていたとしてもあの時ちゃんと断り続けていれば、それ以上に紫乃を傷つける結果にはならなかったはずなのに。


俺は、自分で自分を責めた。


どうしようもなく…許せなかった。


俺たちが付き合うようになってから、少しずつ俺たち3人の関係も変化していく。


初めは真斗も俺と同じ高校だと言っていたのに、ギリギリで志望校を変えてきた。


やっぱり行きたい学科があるから…と。


その時は、その言葉を信じたけど後になって本当の理由は別にあったのでは…と思う事になる。


真斗とは小学生の頃からずっと一緒にバスケを続けてて、高校でも一緒にやっていけるものだと信じていたから寂しかった。


だけど、男が寂しいなんて口にするのは憚られてその思いを口にすることは出来なかった。


真斗とは家は近かったけど、あいつの高校は少し遠かったから朝の通学時間に会うことはなかった。


帰りの電車では時々一緒になって、ラーメンを食べて帰ったりコンビニで買い食いしたりしてそんな時は素直に嬉しかったし、楽しかった。

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