最後の恋 【番外編: 礼央目線】
小説のような活字だけの世界というのは、それまでは余り興味がなかった。


どちらかと言うと漫画や映画のように、ハッキリと目に見える世界ばかりだった。


漫画は…中学時代、友人がはまっていた漫画を勧められ俺もはまった時期があった。


その漫画は大人になった今もまだ連載中で、今だに好きだったりする。


ちなみに海賊王を目指す少年の話だ。


主人公のあまりにも自由で広い世界に憧れた。




とにかくわざわざ、学校の図書館に来てまで本を読んだり借りたりする習慣は今までの俺にはなかった。


お昼休みの図書室には、数人の生徒がいるようだったがとても静かだった。


古いインクの匂いと、紙をめくる音。


それに時々聞こえる図書当番の声が学校の図書室…という独特のこの世界にとてもよく馴染んだ耳障りのいい綺麗な音のようにも聞こえた。
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