最後の恋 【番外編: 礼央目線】
最初は色々と戸惑っていた様子の彼女も、少しずつ仕事とプライベートを分けて接してくれる様になった。


週末は接待以外でも彼女と過ごす時間が多くなった。


彼女にしてみたら、あくまでも元クラスメイトとしてだろうけど俺は…


俺の中では卒業式のあの日、図書室でした一人きりの告白で全てを置いてきたはずだったのに、また俺の心の中は彼女で埋め尽くされていく。


紫乃と別れたあの日から、もう10年が経った。


そして高校を卒業して8年…


その間に、恋人が全くいなかったわけではない。


だけど、今俺の目の前にいる彼女以上に心を奪われる人には出会えなかった。


いつも、心のどこかにあの頃の彼女がいた気がする。


決して、手に入れることのできなかったあの頃の彼女の笑顔が…
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