小悪魔なキミに恋しちゃいました。


「……ゆ、結城くん」



「はい、これ」



怒られる、そう思ったのに結城くんの第一声はこれ。



それと共に、昨日貸していた傘を渡された。



「あ、ありがとう」



「こちらこそ」



結城くんは、怒ってなかったみたい。



私の勘違いだった。



そう思って、深く息を吐き胸を下ろした時だった。



バサっと勢いよく起き上がる結城くん。



「……えっ」



突然の行動に、私は目を丸くして固まってしまう。



「ねぇ、キミさ」



「……っ」



大きい結城くんの手は、立派な木の幹に置かれ、その衝撃はこの大きな木さえも倒れてしまうのではないかというほど。



私は、いわゆる壁ドンというものをされていた。



「僕、絶対連絡してって言ったよね?」



「は、はい」



「僕が怒っていないとでも思った?」



全然、私の気のせいなんかじゃなかった。



結城くんは怒っていた。


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