木村先生と和也君
京ちゃんに聞いてもらって,心を落ち着けたかったのに,余計に不安を煽られるだけで終わってしまった。

アラサー女子と高校生のお付き合いなんて,無理があることは分かってる。

そもそも私,年上が好きだったし。

だけど,和也君の情熱に負けてしまったのだ。

いや,和也君のせいにするのは大人気ないか。

私も今では和也君のことを恋愛対象として,好きになっている。

あー!!私ってショタコンだったの!?30年生きてきて初めて気づいてしまった。

そう言えば,会社勤めしていた頃,隣の課のお姉さんが「年をとってからジャニーズに目覚めた」って言ってたな。

今ならその気持がわかる気がする。


明日のアラームをかけるために,私はもう一度和也君からのラインを見直した。

「明日,11時に踏切の近くのスーパーに迎えに行きます。親には彼女が来るって言ってます」

彼女という響きにムズ痒さを感じる。

高校生の彼女って・・・

親御さんはどう思ってるんだろう。

和也君のご両親には塾で何度か会ったことがある。

特にお父様は和也君が合格したときにも挨拶に来てくれたので,記憶に新しい。

警察官をされているとかで,がっしりとした体格の素敵なお父様だった。

イケメンの親はイケメンなんだなと妙に感慨深かった。

イケメン遺伝子すごい。

和也君に告白される前は,むしろお父様のほうが好みだったくらいだが,いくら馬鹿な私でも生徒の保護者に手を出すわけもなく,ただ「素敵だなぁ」と眺めているだけだった。

それが,こんなことになるなんて。
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