愛されたいのはお互い様で…。
ガチャ。カチャ。
「入って」
「うん」
これは何だか中途半端に…まさに心の居心地が悪いかも。
「アイスティーにするぞ。立ってないで適当に座れよ」
「あ、うん、有難う」
カランカランとロンググラスにアイスティーを入れ運んで来た。
遠慮なく頂いた。
ん?…水?でも…味はレモンティー、だ。
「務…透明なレモンティー?」
「あ?あぁ、今、これ、俺のお気に入り」
「そうなんだ、美味しいね。あ、今日は氷ある」
「フ、…当たり前だ。…切らしたからこれを買う時についでに買った。…コンビニ氷だ」
あぁ…左様でしたか。
「もう…お水、入れておいてあげる」
「いや、いいから。そんな事、俺の勝手だ」
そうか…もうこんな事すら、これはもう、余計なお節介になるんだね。
「何で来るなら先に言ってから来ない」
「それはそっちだって」
「…あぁ、まあそうだけど。全く同じ時間に同じ事してたらすれ違うに決まってる」
「うん。行ってるのは解った、何となくだけど」
同じ事を考えてしてたんだ。
「俺は…今回は二択からの消去だ」
それは、伊住さんのとこかも知れないと思ったからよね…。
だけど伊住さんと一緒に居て務にメールはしないでしょ。だから消去って事…。
「まだ解らないか?」
「え?…あ、うん。無いと思う…」
「…そうか。じゃあ、もうそれはいいよ。いつか、あっ、て思うかも知れないし、思わないかも知れない事だから。…じゃあ、今日は何の日だ?」
「…え?今日?今日はタイムリミットの日でしょ?」
「あー、まぁ、話の流れのせいか。…そうだけど。そんな事は別に改めて聞かないよ…」
「そうよね…んー?何だろ…」
…。
「…もういい。…俺の方が乙女心があるって解ったから」
「乙女…何それ。じゃあ私も聞く。明日は?ねえ、何の日?」
「明日は、今日の次の日だ」
「そんな…当たり前の事聞かない」
…。
「明日は」「今日は」
…。
「務と会った日」「紫と会った日だ」
「明日よ」
「今日だよ」
…。