愛されたいのはお互い様で…。

月曜のばたばたとした仕事から解放され、やっと部屋に戻った。

…ふぅ。務からのメール、見なくて一日ずっと気になった。片手間には見れない。だから直ぐには見なかった。
先にご飯もお風呂も済ませて、私はソファーの前に座った。

務からの新しいメールはない。
昨日の着信を開けた。………凄い、びっしり詰まった文字が目に入った。

【紫、夏希に会ったって聞いた。
夏希と話した内容がダブるかも知れないが俺は俺で話すから。
夏希は俺が直属に仕事を教えている後輩だ。優秀な社員だという事で大事に育てて欲しいと任されている一人だ。
実際、仕事に関しては女性という事を考慮してもひいき目なしによくやっている。厳しい対応にもついてくる根性のある後輩だ。教えがいがあると思っている。
そういう俺の仕事上の可愛がりを、もしかしたら、夏希に誤解させてしまったのかも知れない。仕事以外でも、いつしか俺に好意的になっていたようなんだ。
俺は夏希に紫の名前を話した事もな
い。もっと言えば、会社で俺が彼女が居る事を知っている人間はいない。
同僚といえどもお互いに競争して行かなければいけない面もある。そんな中で、紫にいつどんな危害があるかも解らない。大袈裟かも知れないが、そんな事を考えた。だから紫の事は誰も知らないんだ】

知らなかった。こんな色んな事、何も言ってくれてないもの…解るはずもない。……はぁ。
私と一緒にお店に行ってた時はどういう感情で居たのだろう。偶然知り合いに会わないだろうかと思ったら心から楽しめてはいなかったよね。だから…、それもあって自分の会社にではなく、なるべく私の会社に近い店を選んでいたのね。
夏希さんとの時も、あの店をそのまま利用したのだって、会社の誰かに見られて変な噂が立たないようにする為だったのか…。それはどうだか…知らないけど。
務のメールは長い物だった。まだ続いていた。
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