…好きか?

会長さんは
それ以上は何も言わず
そのまま病室をあとにした。


彼はきっと気付いていたんだ。
アタシの気持ちとか
たぶんアタシ以上に――――




病室を出た会長さんが
ちょうど鉢合わせたのはゼン。


アタシ達がそんな話をしていた事は
ゼンは知らない。


だからなのか

彼はすれ違い際に
ヤツに言葉を残した。



「俺の負けだ。
お前はもう二度と手放すなよ」



と―――




「なんだ?アイツ…」



急に言われて
ゼンはイマイチ理解しないまま
入れ違いに病室へと入ってきた。


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