愛を教えて
「雪菜」
「……。」
私を呼んで隣に並んでくれた憐。
何も言えない私に、憐も何も言わずにただ隣にいてくれる。
また泣きそうで、辛い…。
お母さん、もう自分の居場所をそっちで見つけたかな…。
お願いお母さん。
そこから私を見守ってほしい。
頑張ってお母さんの分も生きるから。
大好きよ。お母さん…さようなら…………
この想いが届くと信じてまた止まらぬ涙を、流した。
それからのことは覚えていない。
覚えているのは、憐は私が眠るまで隣にいてくれたこと。
そして泣き疲れ眠ったことだけ。
それから2週間後、私は会社に復帰しまた同じ生活を送る。
同じ生活といっても、違うのは私の生活には母がいない。
それでも頑張って生きる。
そう決めたからにはやり遂げたい。