愛され過ぎて…ちょっと引いてます
「副社長は怒ったわけではなく、何と申しましょうか...興味を持ったのだと思います」

「.....へ?」

思ってもいない言葉に、つい間抜けな返事をしてしまった。

いけない、いけない。失礼な態度とっちゃった。

でも今、興味って言ったよね...。

「興味?ですか...。でもすごい眼力でじっと見ていらしたし、とても興味だなんて思えません」

今度は私が首を横に振る。

だって興味って...。

全く理解できない話の流れに困惑していると、向井室長が高い身長をかがめて私の顔を覗き込んできた。

「なっ..何ですか?」

綺麗な顔がすぐ近くに来ると、こっちが焦ってしまう。

反射的に顔を引いてしまったのに、そのままじっと見られている。

えーっと何だろう....。

副社長といい、向井室長といい、何でじっと見るの?

「向井室長?...」

困り顔になった私に今度はフワッと優しい笑みを見せた。

「大丈夫です。副社長はちょっと舞い上がっているだけですから」

「はあ...」

「私もフォローしていきますので、千堂さんは心配せずに秘書としての仕事を邁進して下さい」

「....はい」

何だか分からないけど、うん..頑張ろう。

そして私の返事を聞いた室長は「では戻りましょう」と秘書室へと誘導した。


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