恋するオフィスの禁止事項 ※2021.8.23 番外編up!※
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数分後には商品開発部のデスクに戻り、手元の仕事を再開しようとしたとき。
『企画通ったの?すごいじゃん!』
「はい!ありがとうございます」
浅見さんから内線がかってきて、さっそくプレゼンの結果を聞かれたため、私は素直に企画が通ったことを伝えた。
桐谷先輩はまだ席を外している。
『おめでと!じゃあ今日飲みにでも行く~?』
「わぁ、ありがとうございます!でも今日は桐谷さんと約束してるんです。また日にちを決めて是非行きましょう!」
『……え、なに?桐谷さんと?』
浅見さんの声が低くなってから、私は“しまった”と思った。
桐谷さんと一緒のチームにいることを羨んでいる浅見さんに、わざわざ二人で出かけることを報告する必要はなかったかもしれない。
秘密にするべきだった。……機嫌悪くしたかな?
『桐谷さんと二人で約束してるの?マジで!?』
「あぁえっと……その、ただ今日の祝賀会を……先輩へのお礼も兼ねてお誘いしただけでして……」
『水野さんさ、それめちゃくちゃ気に入られてるってことじゃない? 知ってる?桐谷さんって、アフターファイブに社内の女の子と出かけること、絶対しない主義だって有名なんだから。部下の祝賀会だって二人じゃ絶っっ対行かない人だよ』
「……え?」
『ホントホント。桐谷さんが業務時間外に女の子の相手なんてしたことないわよ。今まで何人の社員が断られたと思ってるの?それをクリアしたんだから、桐谷さん、水野さんのことよっぽどお気に入りなんだよ』