こんなの心臓もちません!
「結良ちゃん?」

「っ……う、ううん、やっぱりなんでもない」

「は?言えよ」

じーっとこっちを見てくる千紘に、

なぜかかあっと顔が赤くなっていく。

「な、なんでもないからっ……!」

それだけ言うと、

顔を見合わせた二人から逃げるようにキッチンに入る。

火照った顔を冷ます間も、

なんでさっき言えなかったのか、という疑問がぐるぐると頭を渦巻く。

いや、ただちょっと変な感じがしただけだよね。

そうだそうだ。

そうむりやり納得して、お水を飲んでため息をついた。
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