こんなの心臓もちません!
そんな私を見てふっと優しく笑う凛。

「じゃあ、準備できたらおりてきてね」

凛はそう言うと階下に降りていき、

その後ろ姿に感謝してから

制服を手に取った。

_________________

誠也くんと千紘は学校が遠いらしく、

凛と二人で家を出て

駅まで道案内してもらう。

「駅まで結構近いんだね」

「そうそう。
覚えられそうでしょ?」

「うんっ」

そう交わして電車に乗り込む。

「結良ちゃん、こっち」

凛がそう言って私の手を引き、

隅の方にして庇ってくれる。

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