こんなの心臓もちません!
な、なんか一瞬きゅんとしてしまった……。

じゃなくてっ、

「千紘、立てる?」

「……」

う、うん、難しいよね。

誠也くん呼んでくる?

けど勉強中って言ってよね。

どうしよう?

ガチャ、

「ただいま〜。
外もう暑いくらいだよ」

そう言ってシャツの胸元をパタパタ仰ぐ、

「凛ーー!!!」

「わっ、結良ちゃん?どうしたの??」

慌てて駆け寄ってきた凛は、

千紘を見て一瞬でその場を理解する。

「とりあえず部屋運ぶね」

運ぶねって、

まさかお姫様抱っことか!?

「り、凛!千紘のプライドが……「結良ちゃんは左のほう支えてくれる?重さは僕にかけさせるから」

……あ、だよね。

っていうかこんな緊急事態に

なにバカみたいなこと考えてるんだ私……!

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