所長による小動物系女子の捕獲計画
「多和田さん?染谷さん、どうしましょう?起きそうにもないですけど」


そうだ、現実に対処しないと。悩むのも落ち込むのも、その後で十分だ。

「あ、ああ。そうだな、家に連絡するよ」

染谷の自宅に電話したら、ヤツの自慢の奥さんが丁寧に謝った後、迎えに行くと言ってくれた。タクシーに乗せて返してもいいのだが、酔っ払った染谷は歩くと言い出して途中でタクシーを降りてしまうクセがある。

この感情のせいで俺が送れないなら、迎えに来てもらうのが一番いいのだ。

「大丈夫、自慢の奥さんが迎えに来てくれるよ」

心配そうな顔で見つめる名切元さんに告げると、ほっと安心した顔をする。

その顔を見て、自分で自分をブン殴りたい気分になった。自分と染谷の事ばかり考えていた馬鹿さ加減に腹が立つ。

いきなり訳のわからない染谷の告白を聞かされて、巻き込まれた名切元さんのフォロー一つ出来てないなんて、ダメすぎだろ俺。

「染谷の奥様がとても良く出来た人でね。結婚する時も俺たち全員、信じられなかったくらいなんだ」
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