所長による小動物系女子の捕獲計画
私の右手をしっかりと握る、節ばった手をじっと見る。
デスクワークが多いからか日に焼けてはいないけど、長い指も大きな掌も充分に男性的で、力強い。
安心できる手だ。
「どうした?」
不意に声をかけられて、どきりとしてしまう。振り返って心配そうに私を見るのは、よく知ってるはずで、全然知らない男性の顔だ。
「あ、いえ。あの、お知り合いのお家ですか?それとも親戚とか」
「んー、改めてどんな関係か聞かれると困るな。友人でもあり、理解者でもあり、理想の人でもあるから」
「大切な人、なんですね」
「大切‥‥そうだな。昔は家族だったらもっとずっといられるのに、とか本気で考えた事もあったし」
家族、という言葉に心臓がどくりとイヤな音を立てた。
それは結婚を意識した人って事なんだろうか?それとも、憧れの女性って事?
デスクワークが多いからか日に焼けてはいないけど、長い指も大きな掌も充分に男性的で、力強い。
安心できる手だ。
「どうした?」
不意に声をかけられて、どきりとしてしまう。振り返って心配そうに私を見るのは、よく知ってるはずで、全然知らない男性の顔だ。
「あ、いえ。あの、お知り合いのお家ですか?それとも親戚とか」
「んー、改めてどんな関係か聞かれると困るな。友人でもあり、理解者でもあり、理想の人でもあるから」
「大切な人、なんですね」
「大切‥‥そうだな。昔は家族だったらもっとずっといられるのに、とか本気で考えた事もあったし」
家族、という言葉に心臓がどくりとイヤな音を立てた。
それは結婚を意識した人って事なんだろうか?それとも、憧れの女性って事?