41才の中学2年生
1,2,3,ダーっ!
オレの頭の中では【UWF】のメインテーマ曲が流れていた。
UWFとは、当時プロレス界に一大ムーブメントを起こしたプロレス団体。
従来のプロレスとは一線を画し、ショー的要素を一切排除した格闘技志向のプロレスとして人気を博した。
エースの前田日明を筆頭に、藤原喜明、高田延彦、船木誠勝らの活躍により、全日本プロレスや新日本プロレスを上回る程の人気団体で、チケットはあっという間にソールドアウト。
キック、サブミッション(関節技)、スープレックス(投げ技)を駆使し、勝敗はギブアップまたはKOのみというスタイルで短い期間であったが、日本のプロレス史に残る、総合格闘技の元祖的な集団だった(プロレスファンじゃない人、ごめんなさい)
まぁ、そんなワケでオレと龍也は【敗者坊主頭デスマッチ】をする事になったんだが、
この挑発にキレた龍也は椅子を持ち出し、勢いよくブン投げた。
【ガッシャーン】
オレに投げず、威嚇のつもりで窓に投げ、ガラスは粉々に砕け散った。
『キャーッ!』
悲鳴を上げる女子達、しかしオレは余裕綽々だった、だってたかが中坊のやる戯れ事、あ、オレも今は中坊だった…
オレ「どうした、番長!椅子振り回して何がしたいんだ?えぇ?」
龍也「殺す!」
龍也が胸ぐらを掴んできた。
…あれ?こんなもん?
なんか前はスゲー力強かった感じがしたけど…
そうか、所詮は中2、この程度の力なのか、
こりゃ楽ショーだな、オレはとことん龍也をおちょくった。
オレ「おいおい、ひ弱だな、番長!テメーケンカ強く無えだろ、ん?」
オレは龍也を腕を取って、合気道のように後ろにねじ曲げた。
龍也「…痛っ!」
オレ「なぁ、番長。こっから折った方がいいか?それとも投げた方がいい?あ、打撃でボコボコの方がいいかな?なぁ、どっちにする?」
赤子の手を捻るが如くとは、まさにこの事だ。
龍也「テメー、ぶっ殺す!」
オレ「はいはい、解った解った」
オレはそのまま手を解き、両腕を龍也の首に絡ませ、締め上げた。プロレス技でいうスリーパーホールドの体勢で、龍也の頸動脈にガッチリと腕を食い込ませ、そのまま締め上げた。
龍也は手足をバタバタして逃れようとしたが、ガッチリと頸動脈を締めてるので、徐々に脳へ血流が行かなくなる。やがて抵抗する力が弱くなり、そのまま失神した。
オレ「おい、チャッピー!オレの勝ちだろ?」
龍也は気を失い、床に倒れた。
チャッピーは言葉を失い、呆然と立ち尽くしていた。
チャッピーだけじゃなく、この光景を目の当たりにしたクラスの連中も唖然としていた。
そりゃ龍也が一方的にボコボコにして勝つだろうと思っていたはずだからな。
でも、今のオレは41才の中2、経験値が雲泥の差だ、ウワハハハハハハハハハ!
オレ「チャッピー!」
チャッピー「は、はい…」
オレ「今からバリカン持ってこい、コイツ坊主にすっから」
ザワザワザワザワ
『うそっ、ホントに坊主にするの?』
『マジかよ?智?』
『もう、いいでしょ。これで終わったんだから』
『っていうか、龍也弱っ!』
チャッピー「バ、バリカンなんて無いよ…」
この金魚のフンは大将がぶっ倒れていて、オロオロするばかりだ、ったく情け無えヤツだなコイツ!
オレ「じゃあ、ハサミ持ってこい!コイツの髪切ってやる!」
中2の分際で、茶髪に少し長めの龍也の髪をジョキジョキ切ってやろう、うん!
『止めてよ、もう終わったでしょ?』
『そうだよ、智。もういいだろ?』
ありゃりゃ、ちょっとやり過ぎたかな?
オレはバッグから太字の黒のマジックを取り出した。
オレ「おい、チャッピー!コイツのおでこに【肉】と大きく書け!それで勘弁してやるから、な?」
オレは大の字にのびてる龍也の前髪を書き上げ、チャッピーにマジックで肉と書かせた。
オレ「チャッピー、ちょっとこい」
オレはチャッピーの肩に手を回した。
実のところ、龍也よりも、このチャッピーの方が嫌われていた。
何故ならコイツは龍也がいるからという理由で、やりたい放題にやってきた。
チャッピー「な、何だよ、何すんだよ?」
コイツ、よくよく見るとチビで猿みてえなツラしてやがる。
オレ「オメーも龍也と同じ目に遭え、コノヤロー!」
オレはチャッピーを抱え上げて、机の上に叩きつけた。
チャッピー「ギャーッ、痛ぇ、背中が痛ぇ!」
フン、このバカが。
オレ「よし、オレの勝ちだ!いくぞ~っ、1,2,3ダーっ!」
…あれ?皆ノッてこない。
それよか、早く机を戻さないと先生が来ちゃう!
UWFとは、当時プロレス界に一大ムーブメントを起こしたプロレス団体。
従来のプロレスとは一線を画し、ショー的要素を一切排除した格闘技志向のプロレスとして人気を博した。
エースの前田日明を筆頭に、藤原喜明、高田延彦、船木誠勝らの活躍により、全日本プロレスや新日本プロレスを上回る程の人気団体で、チケットはあっという間にソールドアウト。
キック、サブミッション(関節技)、スープレックス(投げ技)を駆使し、勝敗はギブアップまたはKOのみというスタイルで短い期間であったが、日本のプロレス史に残る、総合格闘技の元祖的な集団だった(プロレスファンじゃない人、ごめんなさい)
まぁ、そんなワケでオレと龍也は【敗者坊主頭デスマッチ】をする事になったんだが、
この挑発にキレた龍也は椅子を持ち出し、勢いよくブン投げた。
【ガッシャーン】
オレに投げず、威嚇のつもりで窓に投げ、ガラスは粉々に砕け散った。
『キャーッ!』
悲鳴を上げる女子達、しかしオレは余裕綽々だった、だってたかが中坊のやる戯れ事、あ、オレも今は中坊だった…
オレ「どうした、番長!椅子振り回して何がしたいんだ?えぇ?」
龍也「殺す!」
龍也が胸ぐらを掴んできた。
…あれ?こんなもん?
なんか前はスゲー力強かった感じがしたけど…
そうか、所詮は中2、この程度の力なのか、
こりゃ楽ショーだな、オレはとことん龍也をおちょくった。
オレ「おいおい、ひ弱だな、番長!テメーケンカ強く無えだろ、ん?」
オレは龍也を腕を取って、合気道のように後ろにねじ曲げた。
龍也「…痛っ!」
オレ「なぁ、番長。こっから折った方がいいか?それとも投げた方がいい?あ、打撃でボコボコの方がいいかな?なぁ、どっちにする?」
赤子の手を捻るが如くとは、まさにこの事だ。
龍也「テメー、ぶっ殺す!」
オレ「はいはい、解った解った」
オレはそのまま手を解き、両腕を龍也の首に絡ませ、締め上げた。プロレス技でいうスリーパーホールドの体勢で、龍也の頸動脈にガッチリと腕を食い込ませ、そのまま締め上げた。
龍也は手足をバタバタして逃れようとしたが、ガッチリと頸動脈を締めてるので、徐々に脳へ血流が行かなくなる。やがて抵抗する力が弱くなり、そのまま失神した。
オレ「おい、チャッピー!オレの勝ちだろ?」
龍也は気を失い、床に倒れた。
チャッピーは言葉を失い、呆然と立ち尽くしていた。
チャッピーだけじゃなく、この光景を目の当たりにしたクラスの連中も唖然としていた。
そりゃ龍也が一方的にボコボコにして勝つだろうと思っていたはずだからな。
でも、今のオレは41才の中2、経験値が雲泥の差だ、ウワハハハハハハハハハ!
オレ「チャッピー!」
チャッピー「は、はい…」
オレ「今からバリカン持ってこい、コイツ坊主にすっから」
ザワザワザワザワ
『うそっ、ホントに坊主にするの?』
『マジかよ?智?』
『もう、いいでしょ。これで終わったんだから』
『っていうか、龍也弱っ!』
チャッピー「バ、バリカンなんて無いよ…」
この金魚のフンは大将がぶっ倒れていて、オロオロするばかりだ、ったく情け無えヤツだなコイツ!
オレ「じゃあ、ハサミ持ってこい!コイツの髪切ってやる!」
中2の分際で、茶髪に少し長めの龍也の髪をジョキジョキ切ってやろう、うん!
『止めてよ、もう終わったでしょ?』
『そうだよ、智。もういいだろ?』
ありゃりゃ、ちょっとやり過ぎたかな?
オレはバッグから太字の黒のマジックを取り出した。
オレ「おい、チャッピー!コイツのおでこに【肉】と大きく書け!それで勘弁してやるから、な?」
オレは大の字にのびてる龍也の前髪を書き上げ、チャッピーにマジックで肉と書かせた。
オレ「チャッピー、ちょっとこい」
オレはチャッピーの肩に手を回した。
実のところ、龍也よりも、このチャッピーの方が嫌われていた。
何故ならコイツは龍也がいるからという理由で、やりたい放題にやってきた。
チャッピー「な、何だよ、何すんだよ?」
コイツ、よくよく見るとチビで猿みてえなツラしてやがる。
オレ「オメーも龍也と同じ目に遭え、コノヤロー!」
オレはチャッピーを抱え上げて、机の上に叩きつけた。
チャッピー「ギャーッ、痛ぇ、背中が痛ぇ!」
フン、このバカが。
オレ「よし、オレの勝ちだ!いくぞ~っ、1,2,3ダーっ!」
…あれ?皆ノッてこない。
それよか、早く机を戻さないと先生が来ちゃう!