へなちょこ魔女は、ぎんいろの瞳に恋をする
「ねぇルキ、本当に第一実技室に行くつもりなの?」
不穏な空気を残したまま、ときは早くもお昼休み。
フォルスティア学園内にある、500人ほどの生徒が入れる広い食堂で、私とルキは向かいあってランチタイムにしていた。
白色の丸い机を囲む4脚の椅子が所狭しと並べられたこの食堂は、大きな窓から入る陽の光が気持ちが良くて、お気に入りの場所のひとつでもある。
本当はエイミーも一緒に、と誘ったものの「何言ってんのよ、ふたりっきりで食べなさいよ!」と背中を叩かれ。
3人で食べるつもりが結局のところ、ルキとふたりでランチタイムになってしまったから、ドキドキしすぎて前を見れないでいた。
「行くよ。本当は争いごとは好きじゃないんだけど、だからといってこのまま無視はできないからね」
平然とした顔で答えたルキは、一旦止めたフォークで再びパスタを絡めとった。
「うん、やっぱりこれ美味しいな」
ルキはライザとの決闘よりも、今日のランチメニューの海老とアボカドとベーコンのクリームパスタに夢中のようだった。
「ほんっとにルキったら呑気なんだから……」
魔法を使った決闘だなんて…。
相手は校内一の魔力の多さと魔法の技術を誇る、あのライザなんだから。
もしかしたらケガをしてしまうかもしれないのに。