はたらかなくても、はたらいても君が好き
「じゃあ…増月社長は何故女の人を好きになったり、付き合ったりしなかったんですか?」
「それは…」
『好きになれる女が…居ないからだ。
だから…女と付き合う事が出来ないんだ…』
「『今まで一度も…』と…」
えっ!? えっ!?
「今まで…一度も?」
「はい。君に会うまでは、一度も」
「それは、嘘ですよ。だってキスが…」
「うまかったのですか?」
「いや…うまかったかどうかは分かりません」
私も初めてだったんで…。
「でも、慣れてる感じが…したので…」
「ああ。それは、好きな人が出来てどうするとか、付き合うとどうするとか、勉強させるために私が社長に恋愛ドラマや映画をたくさん見せましたから。
それでキスの仕方を覚えたんじゃないですかね」
「なるほど…」
増月社長が情熱的なものを見ていなくて良かった。
あんなキスされたら私、うまく息が出来なくて…死んでたかも。
「今まで一度も好きになれる女が居なかった…。
つまり、社長は今まで好きになれる女に出会えていないという事…。
だから、私が出会わせてあげようと、社長に相応しいと思う女性21人に会わせたんです」
「21人!?」
増月社長に告白した女の人の数に合わせたんだ…。
「決して私は、社長に告白した女の人の数に合わせてなんていませんから。たまたまです」
「たまたまですか…」
そうですか…。
「社長に相応しいと思うような大企業のご令嬢、頭取の娘、国会議員の娘、資産家の娘、大病院の…」


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