はたらかなくても、はたらいても君が好き
「私、言ったわよね? 
他の部署の人も大切にしてと…。
大切にしてないじゃないの!!」
「あっ!! 痛いから、叩くなよ!!!」
私、分かってますから…。
「谷国(たにくに)。ちょっと」
「はい!!!」
「ここの漢字間違えてる。直して!!」
「はい!!!」
谷国さんが遠峰部長から渡された紙を待って、自分の席に戻ろうとした時
「社長、おはようございます!!!」
社長?
すると、谷国さんのその言葉を聞いた私を除いた他の総務部の社員逹が一斉に立ち上がり
「社長、おはようございます!」 
「おはようございます、社長」
「おはようございます、社長!!!」
次々と言っては同じ方向に向けて頭を下げていた。
「おはよう…」
増月社長の声だ…。
増月社長が…今…ここに居るんだ…。
「総務部の皆様、おはようございます」
黒井秘書も居るんだ…。
良かった。私の席から2人の姿は見えない。
「社長。朝早くから総務部に何のご用でしょうか?」
確かに、何の用で来たんだろう…。
ダメだ!! 気にしちゃ!!!
私は気にせずに自分の仕事をやるの!!! いい? 分かった?
「社長? 社長?
どうかされたんですか?」
えっ? 何があったの? って気にしちゃダメ!!! 仕事を…。


< 27 / 50 >

この作品をシェア

pagetop