はたらかなくても、はたらいても君が好き
「それなら、こんな近くで見なくても…」
「ちゃんと…見たいんだ…」
「…いつまで…」
「俺が満足するまで…」
「だから、それはいつなんですか?」
「分からない…」
「分からないって…困ります」
「ずっとかもな…」
「ずっと…も困ります。
早く…満足して下さい。
帰りたいんです…」
帰りたくない…。
「分かった…。努力する…」
そして、増月社長は何も言わず、私の顔を見続け始めた。
本当は私にキスしたいはずなのに、我慢して…。
「増月社長…。
私の事、諦められますか?」
諦めないで…。
「無理だ」
「努力するとは、言わないんですか?」
努力しないで…。
「努力しても…無理だ」
「やってみなきゃ分からないじゃないですか…。
今まで通り黒井さ…黒井秘書に女性を会わせてもらえば、もしかしたら誰か良い人が…」
良い人になんて会わないで…。
「居ない」
「分からないじゃないですか」
分からないよね?
「分かる」
「お前はお前だけだ」
「だから、私以外を好きに…」
私以外を好きにならないで…。
「好きになれない…。
お前を嫌いにならないと」
「…なってますよね…」
なってるよね?
「なってない」
「嘘です!!
私は増月社長のキスを拒否したんですよ?」
嫌いでしょ?
「だとしても、今は俺に顔を見せてくれてるだろ…。
それに、キスを拒否されたぐらいで嫌いになるほど…俺はお前を軽く好きになったつもりはない」
< 35 / 50 >

この作品をシェア

pagetop