【BL】お荷物くんの奮闘記
予想通りの人物――レツが、部屋の扉を開けて軽い挨拶とともに中に入ってきた。
「……レツ。ここは」
「ここ? おれの部屋。日本のおれの部屋と同じ作りでカインに再現してもらったんだ」
ロクヨンあるぜ、やる? そんな誘いとともにテレビには電源が入り、古いゲーム機が立ち上がった。
ダイゴが残したテレビゲームの機種よりは十年分くらい新しい機種だが、現代ではとっくに次世代機――どころかさらにその次世代のマークツー的な機種が大活躍しているくらいである。
自分の世代でギリギリ、プレイしたことがあるかどうか……という程だろう。リュータあたりは少なくとも触ったこともないはずだ。
「リュータが狙いなんじゃなかったのか? なんでオレを捕まえる必要がある」
「ん、餌になってもらおうと思って。ついでに楽しいこともしたいだろ」
さらりと言い放つレツの言葉で、彼の視線が自分の顔ではなく身体に向いていることに気がついて寒気が走る。
楽しいことって。まさか。
「あ、今期待した? 実はまだ手つけてねえんだよな。そっちやる?」
意識を失っている間に何かされたわけではないらしい。内心安堵する暇も無く、ベッドの上に詰め寄ってくるレツから全力で逃げる。裸の背中が壁にぶつかった。
「てかさあ、ユウジおまえ首すげえ歯型」
「……レツ。ここは」
「ここ? おれの部屋。日本のおれの部屋と同じ作りでカインに再現してもらったんだ」
ロクヨンあるぜ、やる? そんな誘いとともにテレビには電源が入り、古いゲーム機が立ち上がった。
ダイゴが残したテレビゲームの機種よりは十年分くらい新しい機種だが、現代ではとっくに次世代機――どころかさらにその次世代のマークツー的な機種が大活躍しているくらいである。
自分の世代でギリギリ、プレイしたことがあるかどうか……という程だろう。リュータあたりは少なくとも触ったこともないはずだ。
「リュータが狙いなんじゃなかったのか? なんでオレを捕まえる必要がある」
「ん、餌になってもらおうと思って。ついでに楽しいこともしたいだろ」
さらりと言い放つレツの言葉で、彼の視線が自分の顔ではなく身体に向いていることに気がついて寒気が走る。
楽しいことって。まさか。
「あ、今期待した? 実はまだ手つけてねえんだよな。そっちやる?」
意識を失っている間に何かされたわけではないらしい。内心安堵する暇も無く、ベッドの上に詰め寄ってくるレツから全力で逃げる。裸の背中が壁にぶつかった。
「てかさあ、ユウジおまえ首すげえ歯型」