君ノいない世界 【完】
見飽きるほど読んだ。あの大切な手紙を。
「リオ、死んじゃってごめんね」
『それだった、思い出した、いくよ!』
ハクは嬉しそうに僕を指さした。僕は黙って頷く。
『死んじゃってごめんね』
「死ぬ前に書くなよ」
『私のことは忘れてね』
「一生覚えてる」
『私はずっと覚えてるよ』
「忘れたら、僕が君のとこにいくよ」
『好きだったよ』
「僕は好きだよ」
過去形なんてやめてくれ。
ここで手紙が終わるのだ。儚い文字が刻まれた手紙が脳裏をよぎる。
とっても短いくせに、僕の心にいつまで居座る手紙だ。
そんなことを思っていると、ハクが今までで一番大きい声を出した。
「リオ、死んじゃってごめんね」
『それだった、思い出した、いくよ!』
ハクは嬉しそうに僕を指さした。僕は黙って頷く。
『死んじゃってごめんね』
「死ぬ前に書くなよ」
『私のことは忘れてね』
「一生覚えてる」
『私はずっと覚えてるよ』
「忘れたら、僕が君のとこにいくよ」
『好きだったよ』
「僕は好きだよ」
過去形なんてやめてくれ。
ここで手紙が終わるのだ。儚い文字が刻まれた手紙が脳裏をよぎる。
とっても短いくせに、僕の心にいつまで居座る手紙だ。
そんなことを思っていると、ハクが今までで一番大きい声を出した。