君ノいない世界 【完】
「ミク、タスク、ありがと」

この一年間支えてくれてありがとうというつもりも込めて言うと、伝わったのかミクは黙って俯いた。

「ミク?」

「は、ハクちゃんのことが、あるから、返事とか、せ、迫りたくなかったけ、ど。き、聞いてもいい……」

ミクはこっちを見ない。

僕はミクの顔を掴むとこっちを向かせた。
案の定泣いている。

「今は友達のまま、じゃダメかな」

「……うん」

浮かなそうな顔。
悪いことし……
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