極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
 沈黙が流れた後、涼我の方へ視線を戻すと、射貫くような強い目力で涼我が私を見下ろしていた。
 次の瞬間、涼我の顔がぐっと近づいてきてお互いの唇が触れる。

「誰にでもするわけないだろ」

 至近距離でそう言って、涼我が私の頭をくしゃくしゃとなでる。

「部屋戻るぞ」

 涼我がふわりと優しい笑みを浮かべ、部屋の方へと歩き出した。
 私はその場でフリーズしてしまって、すぐに動けずにいたけれど、心臓の音がうるさいのと顔の温度が急速に上がったことだけはわかった。

「なに……今の……」

 涼我の背中を見つめながら、ポツリとそんな言葉が出る。

 今のキスは、どう捉えたらいいのだろう。

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