極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
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 三浦さんとの関係にケリがついたあの日から、何日経っただろう。
 今回ばかりはいつも以上に、自分の男運のなさにほとほと嫌気がさした。

 どうしてあんな人に僅かでも恋心を抱いたのかと、そんな後悔を今さらしてしまう。
 これまでも樹里から『見る目を養え』とずっと言われてきたけれど、そうしたくても養えないのだから、私という人間は本当にどうしようもない。
 私はあきれるほどの恋愛音痴だから、そもそも恋愛なんて最初からできない不適格者なのかも。
 そんなことを改めて自覚しては、さらに気持ちが落ち込む。
 落ち込んでばかりはいられないと思っては、考えてまた落ち込んで、その無限ループから抜けられずに精神が疲弊する日々だ。

 こういうときは必ず涼我がこまめに連絡をしてくれるけれど、今回はなぜかまったく音沙汰がない。
 私の方から電話をしてみたが、仕事が忙しいとかで、まともに相手にしてもらえない。

 なんだろう、このなんとも言えない寂しさは。
 いつもかまってくれている人がかまってくれないと、こんなに寂しいものなのか。
 いや、いつも自然と会えていた人に会えていないから寂しいのかな。私はいつからこんなに寂しがり屋になったのだろう。

 仕事から帰宅してテレビをつけ、リビングでのんびりくつろいでいるはずなのに、先日の不自然だった涼我の態度が脳裏に浮かび、胸の中のモヤモヤが取れない。
 テレビの画面を眺めてはいるが、内容はまったく頭に入ってこない状況の中、テーブル上のスマホが樹里からの着信を告げる。

『和奏、ちゃんと食べて寝てる?』

 やっぱり樹里は最高の友達だ。心配して毎日のように電話をかけてきてくれるのだから、本当に優しい。



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