Black sweet Darling!《完》
才能も、それを実現する力も持ち合わせている。

本当に凄い人だ。

あんな人に楯突いて、強がって、きっとバカな女と思われてるだろう。


…そう言えば、今日は来ないな。


ふと思う。当たり前のように毎日現れていたから来ないと変な感じだ。


まぁ毎日来るって決まってる訳じゃないし、店の方に行ってるのかもしれないし。


って、何でこんなこと考えてるんだ。

あいつの事なんてどうでもいいってば。



「すみません、アイスコーヒー下さい!」


黙々とカップを補充しているとまたお客様が来た。
本当に順調だ。


「かしこまりました。少々お待ちくださいませ。」


暑いからアイスコーヒーが良く出る。

このペースだと、今日の目標は達成できるかも知れない。


七月のまだ始めの方だと言うのに今年の夏は暑い。
小川のそばで広げられてよかった。



それから客足は夕方まで衰えず、100杯を達成することが出来た。

身体はクタクタだけど、達成感で幸せな気持ちだ。

だけどこれをあと三週間維持しなければ。

loopを守るために。
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