Black sweet Darling!《完》
あれから何日か経ち、ワゴンの売上も上々。

ヨージさんが帰って来だ時に嬉しい報告ができるかも知れない。

本日の売上を抱え、店に戻ったところで、
なんだか暗い雰囲気のマコちゃんがいる事に気付いた。


「どうしたの?今日早番じゃなかった?」


荷物をカウンターに置いてマコちゃんに近づく。


「奈々さん…すみません…」

「何?泣いてるの?」


俯いて泣き出すマコちゃんにどうしたらいいかわからない。


「お客さんが…来ないんです…」


マコちゃんから出た言葉に、一瞬訳がわからなくて固まる。

お客さんが来ない?


「どういう事なの?説明…出来る?」


諭すように言うと、マコちゃんはポツポツと話してくれた。


ーーーーー


「それ、本当なの?」

「はい…他のスタッフも見たって言ってましたし…」


信じられない。

なんて卑怯な事するんだろう。


ビルのオーナー側が、大型チェーンのカフェと組んで、無料でコーヒーを提供していると言うのだ。

しかもうちの店の前で。


いくら通ってくれている人でも、無料で配られたらうちには来ない。

崎田さんや常連さんは来てくれているみたいだけど。
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