俺様Dr.に愛されすぎて
それから、日程やお店、時間などの段取りを決めて……と、慌ただしく日は過ぎた。
そして迎えた、金曜日の夜7時。
私たち会社員4人と真木先生が声をかけてくれた病院関係の男性たちは、日本橋のとあるレストランの個室でテーブルを囲んでいた。
後輩に強引に誘われて、と言いつつも適当な格好で行けるわけもなく、メイクも直して、珍しく髪も巻いている。服も一応、いつものスーツではなく私服のワンピースに着替えた。
彼女たちも、それぞれ気合の入った服とメイクでばっちり決めている。
そんな私たちとまぜこぜに座るのは、当麻総合病院で勤務する、外科医と薬剤師、看護師……そして、真木先生の4人。
「って、なんで真木先生も参加してるんですか!」
「ひとり急患が入って来られなくなったんだよ。いいだろ、俺だってフリーだ」
私の向かいに座る彼は、堂々と言い切った。
先日のパーカー姿とは違う、白いVネックシャツに黒いジャケットを合わせた格好が、シンプルだけどよく決まっている。
こ、これは予想外……まさか真木先生も参加するなんて。
そりゃあ、確かにフリーだし、合コンに参加したっておかしくはないけどさ……!
けど、と納得できずにいる私に、真木先生はフッと笑った。