あなたと私の関係



思わず振り返ると、西日に透けたミルクティ色の髪がやけに眩しく思えた。



すぐに彼だと分からなかったのは、変装のためなのか、またまた本当に目が悪いか、いや、きっと変装なんだろうな。



本当に目が悪い人は、きっとあんな風に高い鼻にひっかけるようにして眼鏡を装備したりしない。



どうして分かるかって、そりゃあ私自身が目が悪いから…って今はそんなことどうだっていい。




「ずっと待ってたのにひどいなー」



ひらひらと手を振りながら近付いてくるのは紛れもなく柏木くんだ。



制服姿の彼の髪はセットされておらず、この間と比べて少し雰囲気が違う。



恐らく伊達だと推測される眼鏡のフレームも分厚めで、小さな顔はそれだけでも少し隠れる。



でも、だからといってファンやちょっと詳しい人ならすぐ気付いちゃうって…!




その証拠にほら、




「………なんかどっかで見たことある顔…」




ひいいいい!!!!!




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