あなたと私の関係



あぁ、本当に私は馬鹿だった。




雨宮さんの言う通り、聞かれるがままに色んなことを話さなければよかった。



あの時必要以上に接触しなければ、無視していれば、逃げていれば、きっとこんなことにはならなかった。




今はもうキスがどうとか、最早そういう次元の話ではなくなってしまった。







「…してるよね?雨宮さんと同居」







…乱される、この人に。



何もかもぐちゃぐちゃにされてしまうような、そんな気がする。




しらばっくれればいい。


本当に親戚ですよ?って、訳あって同居してるんですって、嘘と本当を混ぜて笑えばどうにかなる。



頭では分かってるはずなのに…





「はは、思った通り嘘つけないタイプだ」




喉元が詰まって上手く言葉が出てこない。




嬉しそうに笑うこの人に、きっともう、私は勝てない。




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