あなたのことは絶対に好きになれない!
「とりあえず、こんなところにいても風邪ひくだけだから帰るぞ」

そう言って、彼は私の腕を掴みながら立ち上がる。私も、引っ張られるようにして腰を上げた。


腕を掴んでいた彼の手は、自然と私の右手に絡み、そのまま彼の家の方へと歩いていく。


当たり前のように家に連れて行かれるこの感じが、何だか温かくて嬉しく感じた……。
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