あなたのことは絶対に好きになれない!

そして。


「力、抜いて」

「あぁ……っ!」

強い痛みを感じ、ギュッと目を瞑る。

でも激しい痛みは最初だけで、身体を数回揺さぶられると、段々と幸せな気持ちで満たされてきてーー。


「ん……」

私の前ではいつも不敵に笑っているオウスケくんが、今は余裕のない表情を見せ、余裕のない声を出す。


彼の動きが止まると、彼の大きな右手が私の頬を撫でた。


嬉しくて、幸せで。

自然と涙が溢れてきた。



「なんだよ、こんな時くらい笑えよ」

クミは昔から俺の前では泣いてばかりだ、なんて彼は言うけど。


違う。そういう涙じゃない。それは、本当はオウスケくんだって分かってるはず。


この先もずっと、オウスケくんと一緒にいたいーー。
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